• 黄銅は銅合金の代表的なもので、古くからめっき用素材として多く用いられています。比較的めっきし易い金属ですが、合金の種類によって前処理に注意が必要な材料です。快削黄銅などは、黄銅に鉛を添加して滑り性をよくして、切削加工性を改良したもので、時計、カメラ部品、歯車、バルブ、スピンドルなどに使われています。

  • ステンレスは耐食性も高く、もともと優れた金属なのですが、その優れた金属の表面をさらに欲張って、電気抵抗を低くしたい、はんだ付性を付与したい、潤滑性をあげたい、などの要求が増えています。ステンレスへのめっき技術は、今でこそあたりまえの技術となっていますが、少し前までは、ステンレスはめっきの難しい金属とされていたのです。

    ステンレスが耐食性の良い理由は、ステンレスの表面に強固な酸化膜があるからなのですが、この酸化膜は、なかなか取れないのです。塩酸を使い酸化膜を取り除き、新しい酸化膜ができないうちに、素早くめっきをしていきます。

  • 鉄鋼材料はさびやすく、鉄鋼材料をさびから守るために、防食用の亜鉛めっきが一般によく使われています。

    自動車部品、家電製品、建築金物など多くの鉄鋼材料は、耐食性の向上のためにめっき加工が用いられています。

    また、機械部品などは、摩耗・腐食による消耗を防ぐために耐久性の向上させつつ、潤滑性・離型性・接着性などの向上を目的としためっき加工が行われています。

  • アルミニウムなど、新しい素材は、それぞれの素材にあった前処理を行うことでめっきが可能になります。

    最近では、自動車部品・電子部品など、軽量化を図る目的でアルミニウム素材にめっきすることが多くなってきました。

    アルミニウムは、大変活性な金属なので、空気中や水の酸素と酸化皮膜を形成しやすいために、置換めっきによるめっきを行います。

    アルミニウムには、多くの合金がありますので、その組成によってめっきの前処理が変ってきます。

  • 樹脂めっきは、歴史も40年と新しいめっき技術です。めっきに使われる樹脂は、ABS樹脂が最も多く、アクリルニトリル、ブタジエン、スチレンから作られています。樹脂へのめっきは、汚れを付きにくくする、金属的な光沢が得られる、耐候性が向上する等の利点が得られる事から、近年、大変多く使われています。

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